ChatGPTで変わるデータ分析とまちづくり①

最近、話題になっているChatGPT。言葉で質問するだけで、知りたいことに答えてくれたり、プログラミングのコードなどを出力してくれたりする、大変便利な代物です。

ChatGPTや生成系AI(Generative AI)が普及していくことで、交通やまちづくりにおけるデータ分析が今後どのように変わっていく可能性があるかを、書いていきたいと思います。

この記事では、最近の動向と現時点でも既にできることにフォーカスし、まとめたいと思います。

GhatGPTの動向の簡単まとめ(2023.4時点)

ChatGPTの基本的な使い方

ChatGPTはOpenAIが提供するWEBアプリケーション(公式サイト)で、登録さえすれば誰でも無料で使うことができます。日本語にも対応しています。

月額20ドルのChatGPT Plusに登録することで、より高性能なGPT4モデル(詳細は後述)を使えるようになるだけでなく、応答時間が短くなったり、ピーク時でも遅延が少なく利用できたり等のメリットを受けられるようになります。

例えば、交通計画に必要なデータという雑な質問でも、以下のように、だいたいのポイントを抑えた回答をしてくれます。

ChatGPTではAPIも提供しており、1000トークンあたり約0.002ドルです(2023.4時点)。ちなみに、1トークンは英単語1単語、日本語ではひらがな1文字以上、漢字2-3文字程度とのこと(このサイトなど)。

APIを使うことで、チャットボットや自然言語から画像を生成するアプリケーションを作成することができたり、音声から議事録を起こして要約をさせるアプリケーションを作成することなどもできるようになります。(例えば、このサイトなど)

GPT-4の実装

無料版のChatGPTに適用されているのはGPT-3のモデルですが、最近GPT-4のリリースがありました。(公式サイト

GPT-4はGPT-3よりも言語能力が大きく向上しており、例えばGPT-4では司法試験で上位から10%の成績を収めています。また、各言語での能力も大きく向上しており、GPT-4の日本語でのスコアは、GPT-3の英語のスコアを上回っています。GPT-3は小中学生、GPT-4はそこそこ優秀な大学生にリサーチさせた感じに変わった、という言われ方をすることもあります。

出典:OpenAI

また、画像でも学習されており、言語だけでなく画像の入力にも対応しています(2023.4時点ではChatGPTには画像読み込みは未実装)。画像が読み込めるようになることで、グラフを画像として理解しコメントすることができたり、PDFを画像込みで理解し要約することができるようになります。また、手書きのWEBサイトのラフスケッチから実際のWEBサイトのコードを生成するデモも紹介されています。

このようなGPT-4ですが、2023.4時点では有料版のChatGPT Plusで利用することができます。

関連アプリケーション

ChatGPT plugins(今後実装予定)

ChatGPTの拡張機能です。現在のChatGPTは会話を行うだけで、外部のページから情報を集めてきたり、外部のアプリケーションを動かすことができませんでしたが、ChatGPT pluginsにより、それらが実現できるようになります。(公式サイト

例えば、以下のような機能が想定されています。

  • Browsing:外部のウェブページにアクセスして情報を収集できるようになることで、ChatGPTでは弱かった最新の情報や個別地域の情報を補完できるように(検索はBing)
  • Code interpreter:pythonを動かせるようになることで、csv読み込ませ対話型でデータ分析ができるようになったり、画像の加工等もできるように
  • そのほかアプリケーションとの連携:OpenTableやExpediaと連携することで検索・予約がChatGPTから可能になったり、Wolframと連携することで高度な計算ができるように

Microsoft365 copilot(今後実装予定)

Microsoftの提供するソフトウェアにChat機能がつきます。例えば以下のような内容が発表されています。(公式サイト

  • Outlook:メールのドラフト作成
  • Word:原稿の草案作成(その際に既存フォーマットを活用して作成してくれる)、文章の要約
  • Excel:トレンド分析や深掘り分析、集約したデータの作成
  • PowerPoint:スライドの草案作成(その際OneDriveから活用できそうな写真を持ってきてくれる)
  • Todoリストを作成

注意点

間違い(ウソ)も混じっている

GPTの基本原理として、入力した文章に対して確率の高い内容を回答しているだけなため、間違える可能性もあります。また事実と反するウソを回答することもあります。そのため、回答結果を活用する際には、自身で責任をもって正しいかどうかを判断する必要があります。

出典や参考を明記させると、それらしい文献を返してくれますが、存在しない文献を記載することもままあります。文献自体を確認することも重要です。

機密情報は送らない

チャットで入力した内容を学習に利用していると、OpenAIの利用規約に書かれています。そのため、機密情報や個人情報などは、送らないようにする必要があります。

なお、APIの入力内容に関しては学習に利用しないと書かれています。ただし、データ自体は送信されるため、機密情報等の取り扱いに関しては、各組織でルールをつくっていく必要があるでしょう。

ChatGPTで既にできること、近いうちできるようになること

既にできること、近いうちにできるようになることとして、以下のようなものが考えられます。(近いうちにできるようになることは(※)で記載)

特に、ドキュメント等の要約、特定テーマについてのアイデア出し、プログラムのコーディング支援は現時点でもかなり有用であり、筆者も仕事において大いに活用しています。

なお、近いうちにできるようになることは、ChatGPT plugins等が実装された場合で、機密情報の問題などもクリアされている想定でのものです。

日常業務の効率化

  • メールのドラフト作成(英語も可)
  • 音声から議事要旨の作成
  • ドキュメントや論文の要約(文章部分のみ)
  • ドキュメントや論文の要約(画像込みで)(※)
  • Microsoft Teams等のチャットでの会話履歴から、必要な情報を検索したり要約してくれる(※)

データ加工・分析

  • アンケートの自由回答のカテゴリ分類
  • 住所等のフォーマットが不揃いなデータの加工・整形
  • 特定のデータを読み込ませ、文章で書いた内容に対して、グラフ作成しグラフの解説も付与(※)
  • 特定のデータを読み込ませ、文章で書いた内容に対して、欠損値の補完や異常値の除去等を行った加工データを生成(※)
  • 分析レポートやスライドのドラフト作成(※)

プログラミング

  • 文章で書いた内容のプログラムコード生成
  • エラーが出た場合の修正案の回答
  • コメントのないプログラムコードにコメントの付与
  • 文章で書いた内容を実現する、プログラムの処理フロー(アルゴリズム)の生成

アイデア出し・情報収集・情報整理・提案など

  • 特定テーマに関してのアイデア出し・視点出し(例えばプロポーザル等)
  • 特定テーマに関して、WEBで最新情報を収集した上で、アイデア出しや視点出し(※)
  • 特定領域の動向に関して、WEBで最新情報を収集をした上で、現状や課題を整理してくれる(※)
  • 文章で書いた内容を表で整理しなおす
  • 文章で書いた内容をポンチ絵や概念図、フロー図等の視覚的にわかりやすいかたちで表現してくれる(※)
  • キーワードやネーミングを考えてくれる
  • ロゴの作成(※)
  • 文章のコンプライアンス等のチェック

おわりに

今回の記事では、ChatGPTの最近の動向と、どのような作業に既に活用できそうかをまとめてみました。上記に記載したように、かなり多様な作業が代替・効率化されていく可能性があります。

次回は、データ分析やまちづくりが今後どのように変わっていく可能性があるかについて、まとめてみたいと思います。

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